フェアレディ Z33 メンテナンス マニュアル

 
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 R390  冷却水(クーラント)交換

 
  準備するもの
 
■ LLC(ロングライフクーラント)

水道水で希釈して使用する原液タイプのものと、精製水で希釈ずみのタイプのものがあります。
希釈ずみのタイプのものが扱いやすいでしょう。
液の色も赤色と緑色がありますが、日産車は緑色を使用します。
冷却水の濃度は標準地で30%、寒冷地で50%で、容量は8.7リットル程度必要です。

ペットボトルの容器

底を切って、冷却水を注入する時のじょうごの代わりにします。

バケツ

ラジエーターの下に置いて、抜いた冷却水を受け取ります。


 
 
  ラジエーターの構造
 
KBIA2943J.jpg

1.
リザーバータンク
2.
リザーバータンクキャップ
3.
リザーバータンクホース
4.
ラジエーターアッパーホース
5.
リザーバータンクブラケット
6.
アッパーマウントブラケット
7.
アッパーマウント
8.
ラジエーターキャップ
9.
エアコンコンデンサー(注:端部図示)
10.
カバー(2個)
11.
ラジエーター
12.
ロアマウント
13.
ドレーンプラグ
14.
Oリング
15.
A/Tフルード クーラーホース(注:A/T車のみ)
16.
ラジエーターロアホース
17.
ラジエーターファンASSY



■ 警告 ■
エンジンが熱いときラジエーターキャップ及び冷却系統部品を外さないこと。熱湯が吹き出し、重大な傷害につながる恐れがある。

 

 
  冷却水の抜き取り
 
■ 注意 ■
  • 冷却水温が十分に下がった状態で行うこと。
  • 補機ベルトに冷却水が付着しない様にして作業を行うこと。

1.アンダーカバーを取り外す。

2.ラジエータードレーンプラグを外し、ラジエーターキャップを外して冷却水を抜き取る。

3.リザーバータンク内の冷却水を排出する。


 

 
  冷却水の注入
 
  • 冷却水量〔リザーバータンク(MAXレベル)容量を含む〕 :約8.7g
  • LLC濃度
    標準
    :30%
    寒冷地
    :50%

1.リザーバータンクを取り付ける。(取り外して冷却水を排出した場合)

2.ラジエータードレーンプラグを取り付ける。 
    締付トルク
    :1.2 N・m(0.12 kg‐m)
3. 各ホースクランプの締め付けを確認する。

4.エア抜きプラグを取り外す。

KBIA0925J.jpg

5.2g/min(ヤカンで水を注ぐ程度)以下の注水速度で冷却水をラジエーターキャップ口元いっぱいまで注入する。

  
■ 注意 ■

  注入速度が早いとエア混入の原因となるため上記速度以下でゆっくり注入すること。

  
途中でエア抜きプラグ取付箇所から冷却水が噴き出したら、プラグを締めてキャップ口元いっぱいまで再び注入する。

  エア抜きプラグのOリングは交換する。 

   締付トルク :1.2 N・m(0.12 kg–m

 

6.リザーバータンクの“MAX”ラインまで冷却水を補充する。

7.ラジエーターキャップを閉じてエンジンを始動する。

8.サーモスタットが開弁するまで暖機する。暖機時間は3000rpmで約10分間を目安とする。

  
■ 注意 ■

  
水温の上がり過ぎに注意すること。

  
サーモスタットの開弁状態は、ラジエーターロアホースを手で触って温水が流れていることで確認する。

9.エンジンを停止する。

10. 冷機後(約50°C以下)、ラジエーターキャップを外し、冷却水の液面を確認する。液面が下がっている場合は再度ラジエーターキャップ口元いっぱいになるまで補水し、7.以降の作業を繰り返す。

11.ラジエーターの液面が下がらなくなったらリザーバータンクの“MAX”ラインまで冷却水を補充する。


 
  流水音の確認
 
■ 注意 ■

窓、ドア、フードを閉め、ラジオ等をOFFにした状態で点検すること。

1.エンジンを冷機状態(約50°C以下)にする。

2.エンジンを始動し、エンジン回転1000rpmで約30秒間維持した後、1000rpmから3000rpmまで緩加速していく操作を1サイクルとし3サイクル行う。

3.上記2.の操作中にヒーターコアよりの流水音が聞こえないことを確認する。

4.流水音が聞こえる場合、冷却水の注入5.から流水音確認方法3.までを繰り返す。


さあ、それでは試運転をしてみましょう!

すべては、
自己責任です。

それでは、気おつけて・・・ いってらっしゃ〜〜い!