フェアレディ Z33 メンテナンス マニュアル

 
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 R390  フロントブレーキ(CLZ25VD型)のブレーキパッド交換

 
  準備するもの
 
■ ブレーキパッド

純正品ならディーラーで購入できます。
社外品ならネット通販等で購入すると割安です。
車種により異なりますので車検証で確認します。

■ ブレーキグリス

鳴き止め防止にインナーシムカバーとインナーシムの間に塗ります。
パッドの摩材面とキャリパー内のピストン接触面には塗らないようにして下さい。

■ ブレーキクリーナー

ブレーキや金属パーツの汚れを落とす強力洗浄剤です。

■ スポイト

ブレーキのピストンを戻した際にマスターシリンダーのリザーバータンクからブレーキオイルが溢れないように吸い取ります。

■ タオル

マスターシリンダーのリザーバータンクの回りに置いてブレーキオイルが溢れた時に受け止めます。

 
 
  ブレーキの構造
 


1.
ユニオンボルト
2.
ブレーキホース
3.
銅ワッシャー
4.
キャップ
5.
エアブリーダー
6.
スライドピンボルト
7.
シリンダーボディー
8.
インナーシムカバー
9.
インナーシム
10.
ピストンシール
11.
ピストン
12.
インナーパッド
13.
パッド摩耗センサー
14.
パッドリテーナー
15.
ピストンブーツ
16.
アウターパッド
17.
パッド摩耗センサー
18.
スライドピン
19.
トルクメンバー取付ボルト
20.
アウターシム
21.
スライドピンブーツ
22.
トルクメンバー
23.
ワッシャー



■ 注意 ■
  • キャリパー及びパッドに付着した粉じんは、集じん機で集め清掃する。エアブローなどで飛散させないこと。
  • ブレーキパッド又はシリンダーボディーを外している間、ピストンが急に飛び出す恐れがあるため、ブレーキペダルを踏み込まないこと。
  • キャリパーASSYの分解又は交換を除いては、トルクメンバー及びブレーキホースの取付ボルトを取り外す必要はない。なお、このときブレーキホースを引き伸ばさないようにシリンダーボディーを針金などで吊るしておくこと。
  • ピストンブーツに損傷を与えないこと。
  • シムに著しいさびの発生がある場合は新品に交換すること。
  • ブレーキパッドを交換するときは、シム及びシムカバーをセットで交換すること。
  • ブレーキフルードをローターに付着させないこと。
 
 
  パッドの取り外し
 
1. 車両からタイヤを取り外す。

2.スライドピンボルト(下側1本)を取り外す。

3.シリンダーボディを針金などで吊して、パッド、パッドリテーナー及びシムをトルクメンバーより取り外す。



■ 注意 ■

  • パッドリテーナーをトルクメンバーより取り外す際は、パッドリテーナーを変形させないよう図のように矢印方向に持ち上げて取り外すこと。
  • ピストンブーツに損傷を与えないこと。
  • ブレーキフルードをローターに付着させないこと。


  •  
 
  パッドの取り付け
 
1.インナーシムカバーとインナーシムの間にニッサンディスクブレーキグリース(KRF16 00005)を塗布する。

2.インナーシム、インナーシムカバーをインナーパッドに、アウターシムをアウターパッドに取り付ける。



■ 注意 ■

シムカバーは方向性があるので、間違いのないように確実に取り付けること。


 

3.パッドリテーナーのパッド当たり面にニッサンディスクブレーキグリース(KRF16 00005)を塗布し、トルクメンバーにパッドリテーナー及びパッドを取り付ける。



■ 注意 ■

インナーパッド、アウターパッドともに上側のパッドリテーナーにパッド戻し機構がついているため、パッドを取り付ける際は、パッド戻しレバー部をパッド摩耗センサーに確実に取り付けること。

     

4.パッドが取り付けられる位置までピストンを押し込み、シリンダーボディーをトルクメンバーに取り付ける。

■ 参考 ■

ディスクブレーキピストンツール(汎用工具)等を用いてピストンを押し込むと押し込みやすい。

■ 注意 ■

  • ピストンを押し込むことにより、ブレーキフルードがマスターシリンダーのリザーバータンクに戻るため、リザーバータンクの液面に注意すること。
  • 図のようにパッドリテーナーを取りつける際にはトルクメンバーより浮き上がらないよう確実に組み付けること。




5.スライドピンボルト(下側1本)を取り付け、規定トルクで締め付ける。

6.ブレーキの引きずり点検を行う。

7.タイヤを車両に取り付ける。

 

 
  走行前の点検
 
これを忘れると1発目のブレーキが効かずに激突事故を起こします。

1.車を停止したまま、踏みごたえが出るまで、ブレーキをポンピングします。

2.踏みごたえが出たら、サイドブレーキを引いて、サイドブレーキが効くことを確認します。

3.次に、サイドブレーキを引く準備をしたまま、徐行してフットブレーキが効くことを確認します。


さあ、心の準備は出来ましたか?

すべては、
自己責任です。

それでは、気おつけて・・・ いってらっしゃ〜〜い!